要注意!「物件案内当日の契約」はリスクが高い!?

物件情報を見て気に入った物件、気になった物件があれば、不動産屋に物件案内をしてもらう、というのが一般的ですが、その物件案内の当日に、すぐに契約をせまってくる不動産屋も少なくはありません。

 

もちろん「今すぐ押さえておかないと、先着順ですから迷っている間に別の人が契約してしまうかもしれない」という不動産屋の言い分は間違いではないのですが、「迷っている間に埋まってしまう『かもしれない』」という程度のリスクで、当日契約をしてしまうのは問題です。

 

埋まるリスクと、当日契約のリスクの差

なぜ、物件見学当日の契約をしてしまうことが問題なのかというと・・・

 

これは何と言っても、全体的な傾向を見ると、「見学した住戸がすぐに埋まってしまうリスクよりも、見学当日にあわてて契約をしてしまうことのリスクのほうがはるかに大きい」という事実があるからです。

 

当日契約をしないと言うと「でもこの物件は他にも検討している人が居るんですよ」と、急がせる発言をする営業も居ることでしょう。ですがこれは、本当のことを言っているとは限りません。あえてそう言ってみることで、客の心理的な不安をあおろうとしている営業も少なくありませんよ。

 

それに、賃貸物件というのは、1社だけの不動産屋に賃貸仲介を依頼しているわけではなく、複数の不動産屋に依頼しているケースが大半です。「他の不動産屋の客が、どの物件を検討しているか」なんて、営業にも分かるはずはありません。

 

賃貸物件の契約が、「早い者勝ち」なのは事実ですが、それでもし検討物件が先に埋まってしまったとしても、「この物件とは縁がなかったんだ」と思うくらいの割り切り方をしたほうが、結果的には、セールストークに振り回されず、冷静で確実な物件選びをしていきやすいですよ。

 

物件見学当日の契約がハイリスクな理由とは

ところでなぜ、物件見学当日の契約がハイリスクなのかというと、まずひとつは「不動産屋の車で現地に行く、という形での見学しかしていないから」というのがあります。

 

実際は、「最寄駅から実際に通勤ラッシュ時間帯に歩いてみる」など、これからの生活を想定した現地確認が必要なんですが、「不動産屋に車で連れて行ってもらって車で帰ってきて即契約」というのは、このプロセスをすべて飛ばしてしまうことになるんですよ。

 

そしてもうひとつ、物件見学当日は「営業の物件案内の心理的テクニックに一時的に洗脳されてしまいやすい」というリスクもあります。

 

物件案内を依頼した際、営業が「お探しの物件の近くに他の空き物件もありますから、ついでに見ていきましょう」などと言って、客が問い合わせた物件以外にも、何軒か見て回らせようとするケースがあります。

 

これは一見「近くの物件も見せてくれるなんて親切」と思えてしまいますが、実はそうではありません。

 

なぜなら・・・営業があえて他の物件を紹介するのには、以下のような理由があるからなんですよ。

 

自社管理物件、キャンペーン物件など、何らかの理由でその不動産屋にとってメリットがある物件を見学させ、勧める。
あえて最初に条件の悪い物件を見学させることで、その後に紹介する物件の印象をよりよく見せようと印象操作する。

 

特に、「1〜2軒目にしょぼい物件に案内され、3軒目でやっとマシな物件に案内された」という場合は、後者の「印象操作を狙った他物件見学」である可能性大です。

 

しょぼい物件を2軒見せられてしまうと、3軒目が実態よりも良い物件に見えてしまうのです。これは、1〜2軒目で「このエリアの賃貸物件はしょぼい」と印象操作されたことで、無意識に物件に対するハードルがぐっと下げられ、賃貸物件に対する「妥協できる許容範囲」というのが、見学前よりもずっと広いものになってしまうんですよ。

 

そうした目で3軒目の「本命物件」に案内されると、その前に案内された物件がひどかった分、実際よりも数割増しで良い物件に見えてしまい、冷静になれないままに契約しようと考えてしまいやすいのです。

 

この印象操作を断ち切って、冷静な目で物件を判断するためにも、物件見学当日の契約は避けるべきですよ。